原価計算(Cost-Accounting)  関西学院大学商学部大学院商学研究科

 原価計算を勉強すればするほど「旧(ふるき)を訪ね新しきを知る=温故知新」の心境になる。と確か一橋大学の教授であられた、岡本清先生の「原価計算」(国元書房)の初版本で読んだ記憶があります。

 私の大学院時代の青木倫太郎ゼミでの話ですが、同輩の誰かが発表の際、「Consumption」の訳に関して「消費」と訳すのがよいのか、「費消」と訳すのがよいのかが、議論になったことがあります。ある同輩は、単なる感性で「費消」がよい、またある同輩(立命館大学からきた故鈴木君 遊ぶことなく、非常によく勉強をするので、私たちは遊びづらくて困りました)は、「〇〇先生と〇〇先生の本には費消と書いてあるし、〇〇先生と〇〇先生の本には消費と書いてある」と、私見は「どっちでもよいではないか。」この議論で90分、旧(ふるき)時代の真面目な大学院です。最後に、青木先生(いつも議論の途中は一切発言しない)は、原価計算の発展は日本の場合、戦時中の軍部(調達予算)と関係があり、軍部のお偉いさんから学者に対し、戦争でみんな必死に頑張っているのに、「消費=無駄使い」と訳すはもっての外、と言うことで「費消」と訳すよう指示された。答えは「どっちでもよい」と言うのが結論でした。

 只、驚くべきは、戦時中、日本の場合、原価計算=工程別全部実際原価計算であったのに対し、アメリカでは、会計学者だけでなく、数学者又は数学の解る経済学者、経営学者が標準直接原価計算「OR」等(特殊原価調査)を使って、予算と実際資金移動と連動させて差異の分析をし、学問の領域を越えて、国家のために寄与したとたといううことです。

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原価計算基準 最近の原価計算の諸試験をみて シンプレックスメソッド

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