2000年度確定申告−思うこと

法会計  LINKS

 企業会計・税務会計という用語は通常耳にされると思いますが「法会計」という用語は専門家の人も一般の人も聞き慣れない用語と思う。

 30年前大学院のゼミで故青木倫太郎先生がゼミの席で突然日本には「法会計」を教える学者がいないと言われた。

 青木先生は若くしてアメリカに留学され、福沢諭吉翁が「自由」という用語を日本にはじめて導入されたと、同様に日本に「管理会計」を導入された先生で、政府の会計・税務諮問委員会の委員を歴任され、税理士・会計士の試験委員もされた。また監査法人等もおつくりになった。

 私はたまたま青木先生の関西学学院での最後のゼミ生にあたります。ゼミのテキストはキャッシン・オウンズの「Auditing」(監査論)でした。

 ゼミの光景は黒板を背に青木先生 先生の左列の席に先生の教え子の会計の主任教授であられたM先生、また助教授のH先生、先輩であり他大学の助教授であられたS先生、また選任講師のIさん、の助手のMさん、Tさん、Hさんそれに先生の正面に監査法人の「プライスウオーター」からも数名参加されていた。我々は先生の右列であった。

青木ゼミは他大学からも受験され合格さ大学れたゼミ生 確か3人いたような記憶がある、他大学のゼミ生は学力的には優秀であった。

 世間の新聞では山陽特殊鋼が倒産し粉飾決算(Windows Dresiing)が話題になっていた頃、たまたまその一人の亡くなったS君がテキストの"Kitting"という用語の翻訳の際のはなしである 彼は”料理した”と訳したが前後の脈絡からして意味が通じなかった。「法会計」と言う用語がでてきたのはそのさいであった。

 いつもは柔和な先生が突然「法会計」と言う用語を使われたので大半のゼミの参加者は吃驚したと思う。先生の説明の始めは 諮問委員会には先生は勿論の他の大学の会計学の先生も参加されたのであるが、商法学者と色々と話されている際、「法律家は会計学を知らないし、また会計学者は法律」を知らないというという説明から始まり、

 たとえばある会社の取引先A銀行の小切手100万円で その会社の取引先B銀行に同日入金されると、

 簿記的には 借方 当座預金-B銀行100万円 貸方 当座預金-A銀行100万円で残高に変化はない。

しかし銀行の残高を確認する場合、A銀行、B銀行2行の残高証明には200万円となる。

"Kitting"の意味は料理したでなく、細工したと約すのが妥当と先生は指摘された。学問の世界は純粋であり、学問の世界から実務の世界を見ると計り知れない世界がある。しかし学生の世界ではまた受験中は純粋白地でよいとも付け加えらた。